年金問題は組織の問題? 政府自民党の責任?
年金とは、そもそも国民が老後の生活のために、加入期間と 掛け金の支払額に応じて、国から一定金額支給される給付金システムである。 したがって、この制度は、掛け金を払ったひとには給付されるが 払わない人には支給されない。この点は誰も異論のはさみようがないだろう。 ところが最近、つぎのような点が問題になっている。 1 1997年の基礎年金番号の統合の際、社会保険庁のコンピュター上で氏名の確認 がとれず宙に浮いている。 2 加入者側が支払い記録があるが、社会保険庁にはコンピュター記録のないとされ 社会保険庁の窓口で訂正申請が 却下されたものがある。 3 昭和54年以前に年金加入していたが、社会保険庁のデータベースにも マイクロフイルムにも記録がなく 自治体の記録もないため 未加入扱いになって いるもの これらをよく見てみよう。 たとえば、1のケースは顧客登録の問題であるから、年金番号に対して、誤った氏名、 加入期間の登録がなされていることから発生する問題である。 これにより一人の年金番号に複数の氏名が登録されたりすることが出てきたりする。 そうするとコンピュター上未加入期間が発生したりする。これは現在その問い合わせが 一番多い例だ。転職などくりかえすとこのような事例が発生する可能性がある。 これはあくまで社会保険庁の内部での手続きの問題であり、システムに入力済みの データである。これはコンピュターの照合プログラムを開発すればかなりの部分 は解決できる話だ。これがいわゆる宙に浮いた年金だ。 2は加入者側では支払いがなされていることになっているが、社会保険庁には 記録がないというもので、これが実はさまざまなケースがありやっかいなのだ。 たとえば国民年金の掛け金の支払いを市町村役場でおこない、その連絡が社会 保険庁になされていない場合。台帳に記録があるが保険庁に連絡未達。 あるいは窓口担当者の事務のミス、(一括納付の場合などにおこりやすい。) もしくは横領、着服。 または事業者が実際には掛け金を納付していなかったが、給料から天引き されていた場合もそうだ。これは事業者の問題になる。 あるいは加入者本人の思い違いという場合もそうだ。 これらがいわゆる消えた年金問題となり、これが一番やっかいなのだ。 なぜなら証明のしようがないからだ。 3は加入者が、死亡したりしたり、国民年金が加入者に対して未払いのままデータが 台帳にのこったままであったり、マイクロ。フィルムーに未転記なものだ。 (当面はこれはデータが古いリためにあまり問題ないとされるが 自治体の台帳も 破棄されたものもあるため 確認が困難。) これらの不明データの不明点をすべて、解消するには、数年が必要であろう。 なぜなら、1のコンピューター内における、突合だけでも、開発プログラムと運用さらには その不明事項の整理、加入者への照会と確認作業だけでも1年以上かかるからだ。 加入者自体が最終的に了解しなければ作業は終了したことにはならない。 これらは保険庁側に記録があるばあいでありデータ記録がない場合は かなりやっかいだ。加入者が客観的に支払いを証明しなければいけない。 そうでないと詐欺行為も容認してしまう危険がある。 この対応は第三者機関を設置して対応にあたるというが実効性がかなり疑問である。 というのもたとえば厚生年金にしろ国民年金にしろ、事業者が加入者に代行して 掛け金を払う場合、原則天引きがおこなわれるが、天引きだけおこなわれて実際の 支払いがされなかった場合どうするのか?加入者の給与明細は何の意味もなさない。 実際はこのようなケースは多いのではないか? ではなぜこのような事態がおこったのか? それを議論すれば、まず厚生年金、国民年金共済年金というシステムで別々の 番号体系をしておいて基礎年金番号で1本化する際に、事務上の手続きが統一 されていなかった。 国民年金の受付窓口が、地方自治体、社会保険事務所、金融機関とバラバラで あったために管理が一元化していなかった。 社会保険庁内の管理、自治体との連携など運営体制がずさんで、チェック体制が 整備されてなかったなどいろいろ原因は考えられる。 が最近これは社会保険庁という1組織の問題でもあるにもかかわらず内閣総理大臣, や厚生労働大臣、自民党の代議士まで事詳細を答弁しているのもおかしな話である。 社会保険庁内の問題としては 1.基本作業チェック機能の不在(作業をアルバイトパートのやらせていた。) 2.組織としての管理体制の無能さ (労働組合との馴れ合い体制) 3.天下りトップによる経営責任の不明確さ これらは資金の調達管理面での問題というより、組織運営、基本業務管理の問題だ。 運用に関しても、グリーンピアに見られる、経営の失敗、廉価な払い下げなど不透明 さが残る、組織体制がある。 そうなると、これは組織全体の問題であって、トップから職員にいたるまでの組織改革を 進める必要がある。 つまり報道されている事実だけから、推測しても、 社会保険庁は、組織としての機能をなしていないどころか、国民の年金掛け金を不正利 用しているのかという疑念すら浮かんでくる。 なぜなら、きちんと運用管理されていれば、とうの昔にこのような問題は解決されていた はずであり、現在のような、社会問題には到底なりえないかった次元だからである。 つまり一組織の問題が、内閣をゆるがす問題になってることが、問題なのだ。 ではなぜこの1組織の改革の問題が、政府とりわけ内閣総理大臣が、クチをはさむ話に なっているのか?この問題が、なぜ発覚したかというと、内部告発があったかからでは ない。いうまでもなく民主党の長妻議員の調査、国会質問に端を発している。 もし議員がこの問題を追求しなければ、実態が解明されないままであろう。 私は自民党だけが悪いといっているのではない。 社会保険庁は政府の統括する省庁であり、独立行政法人でも特殊法人でもない。 社会保険庁の失態は、政府の監督責任、厚生労働大臣の責任でもある。 だからといって、実際の問題解決にあたるのは社会保険庁職員だ。 政府ではないのだ。 この問題を一年以内に解決しますなどと、実現不可能な公約を言ってほしくないのだ。 これらの問題は、この種の事務処理を体験した人なら、絶対に不可能なことはわかる。 データの突合作業は、不明なものは何年かけようと不明なままなのだ。 それが120万件もあるものが一年で全部完了するわけなどありえない。 それを現場でもない政府が公約することなどもってのほかだといいたいのだ。 だからこそ、政府与党は、この問題の解決にやっきになっているが組織解体をいそがず まずはこの実態を解明して、その上で責任問題を明確にして利用者の保護のためにつく すべきだ。 by kunio35 | 2009-08-09 14:34 | 私のヒーロー
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